響けユーフォニアム 誓いのフィナーレの感想

感想を書こうと思っていたことを思い出したので今思い出しつつ書いています。

ネタバレ注意。

 

私は2回誓いのフィナーレを見ました。1回目の視聴終了後、コンクールの結果を受け入れられず消化不良を感じながら劇場をあとにしたことをよく覚えています。最期、優子はメンバーに「私達は最高の演奏をした」と声をかけ励ましていましたが、私は「最高の演奏をしてダメ金止まりなら、これまでの努力はなんだったのか?」とやるせない気持ちを抱えながら家に帰りました。

 

特にリズと青い鳥で深く描かれていたのぞみとみぞれの夏がここで終わってしまうことは衝撃でした。リズ青ラストで「みぞれの演奏を完璧に支えるから」と言ったのは夏だったと解釈しているので、私は「きっと秋の全国までには間に合うだろう」などと考えていました。それがダメ金。「のぞみは支えきれなかったのだろうか?」「みぞれは音大に行くことを決めたのに、またコンクールを嫌いになってしまわないだろうか?」と、3年生達の高校部活生活の終わりが悲しいものになったのではないかと悪い想像をしていました。

 

そして2回目を見ました。これから起こることを知っているので、伏線に敏感に見ることが出来た気がします。かべちゃん先輩がサンフェスの時点で顎を気にしていたことに気づいたときは、未来を憂う他ありませんでした。また奏についても「上級生を立てる行動をしながらも、同級生や久美子には人を試すような行動をする」という謎の理解でしたが「中学での経験から人を試すところからコミュニケーションを開始するんだな」といった感じで腑に落ちました。1回目で抱えた疑問については、奏がオーディションで手を抜いて雨の中走ってたあたりで久美子が語った「報われなくてもいい。努力して、うまくなれば、それでいい」といった台詞がそのままズバリ、解答になることに気づきました。彼女達にとっては、同じ目標に向かって努力した日々こそが財産であり、たとえダメ金であろうとその価値を毀損することはできないのだと理解できました。優子の最期の台詞も好意的に解釈できるようになりました。

 

2回目で感想が大分様変わりして「最高の演奏をして全国に行けなかった」という結末を受け入れられるようになったので、見に行ってよかったです。「手に届く範囲で十分な努力を重ねて実力が向上していればそれで良くて、付随する結果については執着しない」という姿勢はかなり人間ができてるなと思いました。自分もそうあれたらいいですね... そもそも十分な努力をするところからなんですが。

 

その他
・劇場版ももちろんよかったけど、TVシリーズの尺でも見たかったです...  作ってくれてありがとうございました...
・全国大会が秋だったかはうろ覚えです。
・原作は未読です。